【ライブレポート】SHAZNA 結成30周年 アルバム発売記念ライブ 「参華三釼」@サンリオピューロランド フェアリーランドシアター
2024.10.19@赤羽 ReNY alpha SHAZNA Presents 『歌姫降臨 〜Beautiful Halloween Party〜』を大盛況で終えたSHAZNA。1か月前に開催されたサンリオピューロランドでのライブレポートをお届けする。
SHAZNA 結成30周年アルバム発売記念ライヴ 『参華三釼』――まさに歴史的なライブに立ち会うことができた。2024年、SHAZNAは結成30年という月日を音で語り、ファンと共に最高のステージを繰り広げた。唯一無二の存在感は今も色褪せることなく、むしろその輝きは一層深まっていた。進化したバンドの現在を同時に感じさせる特別なステージ。再びその煌めきを解き放つ場に立ち会えたことは、会場に集まったファン一人一人にとって、忘れられないライブとなっただろう。
今までの歴史と新たな世界観
ライブは1部と2部の2部制で構成された。そして、会場はサンリオピューロランドのフェアリーランドシアター。今回は1部の様子をお届けする。
ライブが始まる前から会場はSHAZNAのためにあるような空間を演出していた。会場の空気には期待と緊張が入り混じり、ファンたちは心の中でSHAZNAの登場を待ちわびていた。
最初の一曲はNEWアルバムから『キスのカタチ』。メンバーが一人一人姿を現した。しかし、A・O・IとNIYはいるのに、IZAMがいない。IZAMはどこ?と会場を見渡す。すると、ステージの上からIZAMが登場。期待を裏切らない演出に、会場は一気に盛り上がった。短い曲でありながら、深い歌詞と切ないメロディ。一瞬にして会場を引き込む魅力は30年経ってさらに大きくなるばかりだ。続くは、最新曲の『一角獣 モノケロス』。A・O・Iがギターをかき鳴らし、NIYのベースがその音の波を力強く支える。SHAZNAの曲でありながら、歌唱力・演奏力ともに新しいSHAZNAを魅せてくれる。バンドの一体感が、まさに一つのアートとして訴えかけてくる。
新旧の融合、30年の歴史が織り成すセットリスト
MCでは、参華三釼の曲を最初からやることへの想いをIZAMが語ってくれた。30年の中で、紆余曲折ありながら、今ここで新曲を聴かせてくれるSHAZNA。
『ICE CREAM GOOD-BYE』、『無花果 -ichijiku-』、『コイノテンポ』と参華三釼のからの曲が続く。新曲なのに新曲とは思えないくらいSHAZNAの曲であり、ファンにとってはすでに完全に馴染みのある曲のように受け入れられ、時代を超えて進化したバンドの姿が鮮明に描き出された。
今回のライブは、結成30周年アルバム発売記念ということもあり、SHAZNAの楽曲の歴史を網羅するセットリストが組まれていた。往年の名曲である『恋人』が演奏されると、ファンからは割れんばかりの歓声が響いた。IZAMがステージの端から端まで歩きながら観客と目を合わせ、ファンとの絆を確かめ合っているようだった。その後も『Pink』、『AQUA』と続き、短いMCのあと、『隣人ラブストーリー』。ラブソングで右に出るものはいない。そう思わせる世界観に、観客はうっとりして各々感情が揺さぶられていた。『すみれSeptember Love』が始まると、会場中が一斉に手を挙げ、イントロの一音一音に合わせて体を揺らす。IZAMがステージを自在に舞う姿は美しい。続いて『PIECE OF LOVE』では、ステージとフロアが完全に一つの空間となる。そして、『PURENESS』会場の雰囲気と融合し、心に深く響き渡った。
観客との一体感、そして未来への期待
中盤には、メンバーそれぞれのMCが挟まれた。IZAMは感極まった表情で、「30年間、支えてくれたみんなに感謝しかない。このバンドがこうして今も音を奏でられるのは、みんながいてくれたから」と語りかけると、客席からは温かい拍手と歓声が返ってきた。「まだまだやりたいことがたくさんある。これからもSHAZNAは進化し続ける」と語った。A・O・IとNIYとIZAMの掛け合いもファンは嬉しかっただろう。
余談ではあるが、IZAMが今、人生で初めて足をつったというエピソードで会場が笑いで包まれたが、それはそれだけこのステージにかけていたからではないかと思う。
そして、ライブのクライマックス。ラストに選ばれたのは『Melty Love』。サンリオピューロランドならではのゲストが登場した。マイメロディ&クロミだ。マイメロディ&クロミと一体感が生むことができるバンドはSHAZNAの右に出るものはいないだろう。そして、IZAMが観客にマイクを向けると観客が一体となって歌い、ステージとフロアが完全に一つの空間となる。30年という時を超えた愛と絆が、目に見えない形でこの空間を満たしていた。
ライブ後、A・O・IがMeltyLoveでのあの一体感と景色…目に焼き付いてる。とコメントしているが、会場にいた全員が同じことを思っていたのは言うまでもない。
終わらない物語、SHAZNAの新たな章の幕開け
アンコールで再びステージに現れたSHAZNAは、感動的な『Dear Love』と『夏彩マジック』で締めくくった。会場全体が一瞬にして神聖な空気に包まれ、IZAMの声が力強く響き渡る。演奏が終わった後も、拍手と歓声はしばらく鳴り止むことがなかった。
SHAZNAの結成30周年ライブ『参華三釼』はお祝いをするだけではなく、今もなお進化し続けるバンドの姿を示した特別な意味を持っていた。彼らの音楽は、過去の美しさを蘇らせつつも、未来への希望を秘めている。次に彼らがどんな音を奏でるのか、その一歩一歩が今から待ち遠しい。SHAZNAの物語は、これからも続いていく。
Writer:宮下浩司(MAKE編集部) photograper:千葉 貴文(Takafumi Chiba)
<セットリスト>
SHAZNA 結成30周年 アルバム発売記念ライブ 「参華三釼」
2024年9月8日(日) @サンリオピューロランド フェアリーランドシアター
【1部 〜A feast of popular songs〜】
- キスのカタチ
- 一角獣 -モノケロス-
- ICE CREAM GOOD-BYE
- 無花果 -ichijiku-
- コイノテンポ
- 恋人
- Pink
- AQUA
- 隣人ラヴストーリー
- すみれSeptember Love
- PIECE OF LOVE
- PURENESS
- Melty Love
En
- Dear Love
- 夏彩マジック
SHAZNA 結成30周年 アルバム発売記念ライブ 「参華三釼」
2024年9月8日(日) @サンリオピューロランド フェアリーランドシアター
【2部 〜A feast of maniac songs〜】
- ヴィブラバ
- 一角獣 -モノケロス-
- 愛咲ク糸
- 隣人ラヴストーリー
- チェックメイト
- シェリーに口づけ
- Present
- Sweet Angel
- キスのカタチ
- Jelly in the Merry-Go-Round
- シグナル
- 夏彩マジック
- Melty Love
En
- Lavi
- LOVERS
<関連リンク>
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