【ライブレポート】摩天楼オペラ 関西LIVE CIRCUIT「DOMINATE CIRCUS 2026」2026.3.14(Sat)滋賀U☆STONE

滋賀U☆STONEから始まった摩天楼オペラ関西LIVE 「CIRCUIT CIRCUS 2026」。
初日は快晴。春らしい陽気に恵まれ、地元愛あふれるライブハウスの穏やかな空気に癒やされながら続々と人が集まってくる。落ち着いた普段通りのテンションでセッティングは順調に進み、時に朗らかな笑い声が響く舞台裏だが、楽器を鳴らす音にはピリッとした緊張感が漂っていた。
舞台上に掲げられた“摩天楼オペラ”の旗、鮮やかなドラムセットを照らす照明、沈黙を貫き立ち並ぶ楽器すべてが静かに息づき、音色を震わす瞬間を待ち望んでいるように見えた。
僅か4カ所ではあるが「まずは関西から」という、全国を見越して選んだ4つの舞台。
サウンドチェックも開場直前まで入念に行われ、モニター越しに流れるギターの音からもこの日のライブへの期待が感じられた。開場と同時に続々とフロアに集結するオペラー達でフロアは満員となり、会場の熱気も増していく。関西サーキットの開催を告げる一夜が情熱的に華々しく幕を開けた。
割れんばかりの拍手に包まれる会場を真っ赤なサーチライトが照らした。
大気を震わす轟音。ツアー初日の1曲目、始まりは『BLOOD』、そして『EMBRYO』へと続き、燃えるように熱い血が全身を駆け巡る。久しぶりのワンマンツアー、そして8年ぶりの滋賀ということもあってか、ファンだけでなく、メンバーもこの瞬間に飢えていたかのように高く拳を掲げる。ビリビリと震えるサウンドが会場を駆け巡る。伸ばした手は互いに求め合うように、音を届け、受け止め、再会の喜びを分かち合い、歓声が会場を包み込んだ。4カ所しかない、だからこそ絶対に崩さない攻めの姿勢に圧倒される。

さらに激しく『EVIL』へと続く。雨のように激しく降りしきるサウンド、優介のギターも伸びやかに気持ちよく音を響かせる姿が印象的に映る。シルエットが美しく伸びる圧巻のサウンドで締めくくると、メンバーを呼ぶ声は鳴り止まない。
MCでは8年前の滋賀の景色を思い出しながら、苑は以前「次に来たときは客席から登場する」と宣言したものの、8年前よりフロアが埋まっていたため普通にステージから登場したことを告白。笑いを誘いながらも、彼らの目覚ましい進化を感じさせてくれるエピソードだ。
そして「このツアーがよければ他の場所でもやっていきたい。(このツアーは)激しめのライブにします」と語ると、会場からは大きな拍手が起こる。改めて伝えられる苑の言葉には、確かな重みと熱を感じる。その思いをしっかりと受け止めると、誰もが気合いが入ったようで、穏やかなMCモードから一気に空気が塗り替えられる。一層勢いよく拳を突きあげ、優介と彩雨も前に出て煽る。


攻め方も多様で、今度は『舌』で軽やかにステップを刻む。艶めかしく、それでいてビリビリと痺れるサウンドに誘われるように体は揺れる。染め上げられた赤が眩しく、呼応するように会場は熱を帯びる。
苑が「騒ぎましょうー!」と叫び、『Curse Of Blood』のイントロと同時に巻き起こるヘドバン。彩雨も激しく頭を揺らす横で、燿、優介の2人も背中を向け合い音を奏でる。重厚なサウンドを切り裂く苑のハイトーンが会場を突き刺した。
しかし、その勢いはまだまだ止まらない。『誰も知らない天使』と、アップテンポな曲が続き、サビでは踊るように華やかに音が舞う。この日を待っていたと言わんばかりに全身全霊で挑むステージ。ここに集ったオペラーも同じ思いで、このツアーの成功に必要不可欠な熱を生み出し続ける。
イントロが始まるなり、手拍子と共に黄色い悲鳴があがる。『MONSTER』が目を覚ます。色とりどりのペンライトが会場を彩る中、ステージ上は依然として赤い僅かな光に飲み込まれている。会場後方まで一体となり体を揺さぶる様は、摩天楼オペラというモンスターに飲み込まれているようにも見える。サビに入る度に勢いは増し、響のドラムも一層激しく会場を震わせる。
続く『Incessant Snow』では逆光に照らされ幻想的に浮かび上がる5人の姿。白いペンライトの光が、降り積もる雪のように優しく会場を照らす。激しさの中にある、光射すような暖かな歌声が優しく、胸を打つ。彩雨、優介のソロも互いに向き合い音を響かせ合う幻想的な瞬間。息を飲むほどの美しさに自然と拍手が送られた。
そしてここからは楽器隊4人の真骨頂『Apocalypse』。優介と燿も向かい合って音を鳴らす。彩雨もステージ中央に進み出て、音をかき鳴らす。響と優介の息の合ったコンビネーションがさらに会場を沸かす。複雑に絡み合い変幻自在に形を変える音は奏でる度にその深度を増してゆく。続く『儚く消える愛の賛歌』では色とりどりに輝く光が会場に魔法をかけ、今この瞬間にしかない、まばゆい情景を目に焼き付ける。音楽に込めた愛が優しく響いた。

しかし、次はガラリと表情を変え、『悲しみは僕への罰』では深い悲しみに包まれた色を見せる。激しさだけで終わらない、攻めのセットリストの中でもしっかりと聴かせる凜とした音色を、誰もが固唾を呑んで見守る。苑は感情を震わせ、引き裂かれるような痛みをその身に宿す。続く『流星の雨』では、星が瞬くような優しくも確かに輝き続ける強さを描き、『雫』では水面が揺れるように繊細な音を奏でる。星を宿す鍵盤の調べ、ドラムが響かせる湧き上がる衝動。音と声が操る喜怒哀楽、それは歌詞だけでは表現できない物語の深部へと導いてゆく。
多様な色を見せ続けるステージが導く『翠玉のワルツ』。ギラリと一層強い輝きを放つサウンド、全身に響く重低音、それは祝福のように心を満たしていく。押し寄せる波のように、誰もが一心に手を伸ばす。暖かな光が会場を包み込み、共に作り上げる音と光の神殿。その真ん中に立ち、苑は圧巻のアカペラでこの世界を支配する。
「ラストー!!」と叫ぶ苑の声に導かれるように、一斉にペンライトで照らされる会場。
怒濤のライブもあっという間に最後の一曲『六花』へ。何重にも輝く華やかなステージ。優介のギターソロが、すべてを出しきるようにステージ中央で鮮やかに華開いた。8年越しの滋賀ワンマンは暖かな音に包まれ、最後に送られた苑の深々としたお辞儀が、この日への思いを静かに物語っていた。


鳴り止まないアンコールに応え、大歓声に包まれながら再びメンバーがステージに登場する。実は5~6年前からやりたかったというサーキットツアーの満を持しての開催に喜びをにじませる。“関西”らしく新グッズで登場した“飴ちゃん”も紹介されると、彩雨は「滋賀でも飴を配る文化を作りましょう」と笑いを誘いながら、飴ちゃんが何味かの答え合わせはファイナルで行うと宣言し、ファイナルへの期待(?)を煽った。
そして続くアンコールはゆかりのあるメンバーから、ということで滋賀に住んだことのある優介の掛け声でスタート。和やかな空気から一気にライブモードに移り変わった。
本編の勢いそのままに、まだまだ満たされない彼らは『INDEPENDENT』を奏で、さらに激しく暴れ始める。
彩雨と優介は2人で1つのマイクを使いシャウト、全員が笑顔を見せながらギラギラとサウンドを響かせていく。さらには『BURNNIG SOUL』へと続き、響の激しいイントロで会場はさらに燃え上がる。
苑も観客と目を合わせ確かめ合うようにして熱く滾る心を燃やす。突き上げる拳から感じる高揚感に、苑も思わず「楽しいなー!」と感情を爆発させる。熱い炎に包まれたような会場で最後に羽ばたくのは『PHOENIX』。燃えさかる熱狂はこの日限りで消えることなく、次のステージへと導くように、遠くどこまでも歌声は響き渡っていった。
ツアー初日とは思えぬ、圧巻の充足感が胸に残った。だが、これは序章に過ぎない。短期集中だからこそできる濃密な時間の中、攻め続ける彼らのさらなる進化の瞬間が垣間見えた。この先どんな景色を見せてくれるのだろうか。そして、最後に立つのは大阪BIGCAT。この滋賀公演の翌日にもイベントで出演した大舞台に、次は5人の力で挑む。その勇姿をぜひ目に焼き付けてもらいたい。

Writer:藤村 栞里 Photographer:Yukino:)
<セットリスト>
- BLOOD
- EMBRYO
- EVIL
- 舌
- Curse Of Blood
- 誰も知らない天使
- MONSTER
- Incessant Snow
- Apocalypse
- 儚く消える愛の讃歌
- 悲しみは僕への罰
- 流星の雨
- 雫
- 翠玉のワルツ
- 六花
En1
- INDEPENDENT
- BURNING SOUL
- PHOENIX
<LIVE>
摩天楼オペラ 関西LIVE CIRCUIT「DOMINATE CIRCUS 2026」
2026年3月18日(水) 奈良・奈良ネバーランド
2026年3月20日(金・祝) 大阪・BIGCAT
19th Anniversary Live
2026/5/4(月・祝) 豊洲PIT
TOUR 2026
6月7日(日) 東京 LIQUIDROOM
6月21日(日) 奈良 EVANS CASTLE HALL
6月27日(土) 静岡 Sunash
7月4日(土) 福島 郡山Hip Shot Japan
7月5日(日) 栃木 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya(VJ-2)
7月11日(土) 北海道 札幌cube garden
7月12日(日) 北海道 札幌cube garden
7月18日(土) 福岡DRUM Be-1
7月19日(日) 熊本B.9 V2
7月25日(土) 石川 金沢AZ
7月26日(日) 富山 SOUL POWER
8月1日(土) 香川 高松DIME
8月2日(日) 岡山IMAGE
<関連リンク>
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