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【本誌連動】『LOOP ASH PRESENTS FINAL MASK「THANK YOU」「FOREVER」』-2026.5.1~5.2 豊洲PIT- ライブレポート

2026.5.2「FOREVER

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第一期 MASK

5月2日、昨日に引き続き開催されたLOOP ASH PRESENTS FINAL MASK「FOREVER」。「THANK YOU」から「FOREVER」へ。その最後の舞台がいよいよ幕を開けた。
眩い閃光と共に幕が開く。最後の舞台を意識してか、満員の会場はヒリヒリとした緊張感に包まれる。大歓声で迎え入れられる中、5人はステージ中央で円陣を組み、そっと手を重ね心を一つにする。最後の、しかし期待に満ち誰もが待ち望んだ大舞台。始まりの音が鳴り響く。

真っ直ぐに響く重低音。始まりを告げるのは『Gemini』だ。幾重にも重なるサーチライトが会場を突き刺すように高く伸びる。この日の主役、未散もステージ中央でギターをかき鳴らし、「これがMASKだ!」と言わんばかりのド派手なステージに目を奪われる。まだ1曲目、しかし最後の演奏ということもあり、誰もが熱を上げ会場一体となり眩い景色を造り上げる。

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SANA (Gt.)


激しさはさらに増し、続く『色鬼』ではAOI(Vo.)もヘドバンを煽り会場は揺れる。メンバーもステージ上を練り歩き、グレーを基調とした衣装も、鮮やかな光を浴び複雑に色を変える。カラフルな花弁を揺らす5人の姿は、これまで紡いできた歴史を土壌として美しい音色を咲かす花畑のように会場を彩っていた。
“ギタリスト未散”としての舞台だけでなく、AOI自身もこの日がMASKの最後の演奏であることを何度も強調し、自らステージを降りてフロアからファンと同じ目線で声を上げる。長年のファンだけでなくこの日初めてMASKに出会った人々も全員まとめて彼らの世界へと導いていく。人差し指で鬼の角を模した可愛らしい振り付けに自然と体は揺れ動き、MASKの音楽に心躍らせていく。
しかし、MASKの描く世界はそれだけではない。一転して、『ためらい自殺信号』ではSANA(Gt.)のギターソロは慟哭のように激しく、切なさを纏って鳴き叫ぶ。先ほどのまでのド派手な演出とは対照的に、しかし勢いを失うことなく尖った音が会場を包む。だが、メンバーからファンに送られる視線は優しく、痛みを拭うようにそっと心に触れる。彼らの思いを受け取った会場から大きな拍手が送られた。

MCで、AOIはバンドを代表し、「メンバーもお客さんも様々な思いを抱えながら、最後は同じベクトルで『楽しいライブだった』と思えるようにしたい」とこの日への思いを語る。そして、多くのバンドマンの人生を変えた男として未散を紹介すると、AOIの言葉に賛同するように、会場中から大きな拍手が送られた。

そんな暖かなMCも終え、第一期もあっという間に後半戦へ。
「この先楽しい時も、そうじゃない時もMASKを思い出せるような呪い」として、未散(Gt.)に捧ぐと宣言しながら送られた『赫い盲目』。会場は赤く染まり、宣言通りのまとわりつくような重い音色が会場を包み込む。KAZUTAKE(Ba.)、NANA(Dr.)の2人もこれまで以上に力強く会場を揺らす。聴覚だけでなく、肌で感じる空気の歪み。ビリビリと痺れる重厚なサウンドと緊張感のある一挙一動で魅了しながらも、伸びやかな音色が5人の姿をより大きく見せ、その佇まいには自然と拍手が起こった。
続く『XxxXマスター』ではサイレンに似た音を響かせ、AOIも会場を操るように両手を広げ煽る。メンバーも広いステージを練り歩き、時に優雅に、時に激しく稲妻のような音を轟かせる。鋭く呻るSANAと軽やかに揺らめく未散、2人の対照的なギターソロも交互に響かせ合った。

そしてついに迎えた一期のラストソング『赤裸々ノイローゼ』。AOIも「次は無いんだよ」と惜しみながら、
最後まで熱く熱く言葉を紡ぐ。その思いに応えるように、客席後方まで誰もが大きくジャンプし、一体となり会場は揺れる。緑のサーチライトが揺れ、音色はプリズムのように鮮やかに輝き続ける。メンバーも互いに向き合い、時に背中を預け、この5人で送る最後の音を噛み締める。
最後にはMASKメンバーの名前を覚えて帰ってほしいとメンバー全員の名前を呼び、MASK第一期の存在を改めて知らしめた。そして、「俺を超えていけ、高橋尽!」とMASK第二期へエールを送り、第一期MASKは大歓声の中で幕を下ろした。

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NANA (Dr.)

DASEIN

そして、ここからは未散へ特別な思いを寄せるバンドのステージが始まる。先陣を切るのは今年でデビュー25年を迎えたDASEIN。宇宙人ボーカル Ricky(Vo.)の魅せる鮮烈な歌声と要塞のように重厚なJOE(Dr.)のドラムサウンドで早速会場を沸かすと、続く『流離人』では伸びやかな歌声を照らすように、ファンの揺らすサイリウムが光の波を広げていく。キラキラと揺れる光は広大な銀河、そしてステージ中央に輝く2つの太陽。ギラギラと輝きながら、熱く滾るサウンドを会場の果てまで響かせる。

一層強くなる眩い光に包まれ、火花のように打ち付けるドラムソロから『COGITO ERGO SUM』が始まる。響くドラムの重低音と対を成すハイトーンの歌声が互いの音を引き立て合う。キラキラと眩い星を宿したようなステージは1曲ごとに景色を変え、惑星を次々と飛び越える旅のように、ドキドキに満ちた大冒険のように感じられる。
景色はさらに移ろい、次は旅立ちの晴れ舞台に送る『桜吹雪』。両手をひらひらと揺らしながら、音が宙を舞う。その詩は別れを意識しながらも、綴る思いは悲しみではない。暖かな音色が背中を押し、これから進む未来へ向けて最大限のエールが送られる。この日に込められた思いを受け取ったファンと心を1つにし、暖かさと賛美に満ちた満開の音色が会場に咲き乱れていった。

余韻に浸りながらも、彼らのステージはまだ終われない。鮮やかなサーチライトが会場を包み込むと、賑やかながらも激しいナンバー『サンザッパラ』が始まる。音と光に包まれたステージは小さなテーマパークのようにキラキラとした喜びに包まれていた。さらに、『BREAK OFF!!! 』では沈みこむように激しいドラムサウンドが大気を震わす。全身で感じる音の圧に心臓が跳ね上がる。そのど真ん中を突き刺すハイトーンはまるでレーザービーム。銀の要塞から繰り出す隙の無い魅惑のサウンドに、誰もが酔いしれていった。
そして最後は、全ての人々の未来が輝かしいものになるようにと願いを込めて送る『燦然たる我が人生』。
これまでにない、厳かで堂々とした雰囲気を纏い、送られる曲に自然と背筋が伸びる。今日という特別な日への思いはもちろん、これからも続いていく日々を想う暖かく力強い歌声が染み渡る。
彼らの奏でる音楽は、私たちを新しい世界へ連れて行ってくれるだけに留まらず、時に道標となり私たちの人生を優しく包み込み、そっと彩ってくれるのだろう。暖かな祈りを宿し、しっかりとバトンを手渡していった。

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JOE (Dr.) / MICHIRU / Ricky (Vo.)

SCISSOR

1日目に引き続き、松明の揺らめく妖しげなステージにSCISSORが再び降り立った。
銀のナイフが輝くように激しい音が会場を突き刺す『Night Show』から始まったステージは、光と闇を巧みに操り色を変えるステージに魅了されていく。その勢いのまま、曲に合わせた手拍子で会場を沸かしながら誘う『バビDoll』へと、前日の熱量をさらに加速させるように、かき鳴らすサウンドが会場を突き抜ける。GRIF(Gt.)、シノ(Gt.)の2人で重ねる音色も鮮やかに、息の合ったパフォーマンスで魅了する会場はまるで秘密の舞踏会。闇の中に華を散らし、軽やかに音は響き続ける。

2020年に叶わなかった復活を、ついに果たし動き始めた物語。込められた思いは強く、沈黙を切り刻む音色は感情のままに高らかに、この日初めて出会った人々の心にも突き刺さっているように見えた。
そして物語は後半戦へ。ずしんと響く重低音、ギターの音色にラッピングされた歌声が送る『ウェンズデー』
可愛らしいパフォーマンスを彩る確かなテクニックで積み重ねられた華やかなサウンド、そして唯一無二のMIKI(Vo.)歌声でその世界観を描き出す。そして、『8』のイントロが流れ出すと会場は期待に揺れ始める。待ち望んだ復活に、会場の様々な場所から喜びが溢れ出す。赤い照明が導く妖しい空間にシャウトが突き抜け、Tsunehito(Ba.)のベースソロも鮮やかに熱を帯び会場を揺らしていく。

しかし、特別な時間はそれだけでは終われない。続く『切っちゃえコール』では団長も乱入し、「団長コール」で会場を沸かす。ファンも、この日初めてSCISSORに出会った人々も関係なく、この日限りのサプライズを喜び、会場は一つになる。そして、その勢いのまま団長とのツインボーカルで送る『オトメ』。サーチライトに包まれたステージ、華やかさは一気に加速する。団長のハイトーンがMIKIの歌声と重なり、息の合った歌声を響かせる。実はこの日、団長の譲り受けたお立ち台が20年ぶりに返ってきたという、彼らの深い関係性を象徴するエピソードが語られていた。再会、そして共演と、この日が無ければ叶わなかったかもしれない、奇跡的な瞬間を目の当たりにすることが出来た。様々な思い出の交差したステージの最後を飾るのは『from住人to色』。コールの鳴り止まない暗闇から、美しき音のベールに包まれた5人の姿が現れる。音は鮮やかに、長い長い夜がようやく明け、朝日が差し込むような暖かさに包まれる。苦難を乗り越え動き始めた輝かしい未来へ向けて、全ての人々に送る祝福で会場は満たされていった。

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左上から Tsunehito (Ba.) / MICHIRU / 子雲 (Dr.) / GRIF (Gt.) / MIKI (Vo.) / シノ(Gt.)

Moi dix Mois

闇夜に月明かりのような青い光が揺れる。その中に浮かび上がる5人の影が物語の始まりを告げた。激しさと厳かさを纏い、音の雨が会場に降り注ぐ。太く、しかし透明感のあるSeth(Vo.)の歌声が突き刺す様は、まるで神殿にいるかのような重厚で神聖な世界へと景色を塗り替える。刺激的な始まりを告げた『Dialogue Symphonie』から、『front et baisar』へと移ろう。

Sethは「ようこそ暗黒の世界へ」と客席を導く。光を帯びながらも霞むことのない漆黒を纏った壇上で、バチバチと鳴り響くヘヴィーなサウンドが会場を揺らす。その歌声に飲み込まれ、誰もが頭を振り乱し、闇の中から光を放つ音を求めるように、深い深い彼らの世界に墜ちてゆく。さらに激しく、『Night Breed』では爆発的で色鮮やかなサウンドが会場に灯る。ギリギリと締め付けるような激しく攻撃的なサウンドに圧倒される。しかし、光射す場所には必ず闇が訪れるように、彼らのステージは絶えず漆黒が息づいている。

再び闇に包まれステージに浮かび上がる5人の影。儚い旋律が導く『Solitude』だ。深海の底に沈むような重く切ない音、変幻自在に操られる無限の色を閉じ込めたステージで、息つく間もなく続く激しくも神々しいパフォーマンスが続く。Mana(Gt.)もステージ中央から優雅に衣装をはためかせ艶やかなサウンドを響かせていった。

ランタンに光が灯され、おどろおどろしい赤が会場を包み込む中、Hayato(Dr.)の激しいドラムサウンドが『A ghost whispers』を目覚めさせ、さらに『Beast side』へと、物語を紡ぐように景色を変えていく。息を呑む程の圧巻のサウンド、そして魂からの叫びに気圧される。シャウトが駆け抜ける闇の中、浮かび上がる5人の姿。熱を求めるようにSugiya(Ba.)、Ryuux(Gt.)も音を歪ませ、激しくも伸びやかな音が遠く響き渡っていった。そして、終幕を告げるのは『Ange ~D side holy wings~』。荘厳なサウンドを響かせるステージを見上げ、誰もが悔いを残すまいと思い思いに彼らの音を受け取る。未散が“フェイバリットしている”という彼らの舞台は、言葉では語り尽くせない程の思いが刻まれる音から溢れ出していた。漆黒を纏い、激しさを保ちながらも、祝福に満ちた暖かな光をきっと会場にいた誰もが感じとることが出来たのではないだろうか。特別な一夜は幕を降ろしたが、5人の宝石のように磨き上げられた音はこれから先も光り続けるだろう。

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MICHIRU / Mana (Gt.)

PENICILLIN

この日を迎えるには欠かせないバンドがついに姿を現した。
1音目から破裂する圧巻のサウンドで『イナズマ』が轟いた。文字通り稲妻のように、激しい放電のようにうねるサウンド。しかしながら、繊細にきらめく千聖(Gt.)のギターソロが会場を魅了する。暗闇の中、歓声を浴びて輝くステージ。その様子はまるで雷雲の如く、ファンとも息の合ったパフォーマンスに驚かされた。熱が体内を駆け巡る感覚を肌で感じながら、幕を開けたステージ。赤く染まる会場を、低く唸るようなサウンドが地を這う『阿修羅 青年期』だ。響く音は体の奥底を揺さぶり、滾る熱が静かに満ちていく。フロアは大きな生き物のように蠢き、光が会場全体を噛むように、何度も忙しなく照らし続ける。

HAKUEI(Vo.)から「未散の門出を祝って」と送られる『Lady God』。1音1音が花火のように弾ける強さを持ち、ファンも一斉に拳を掲げ、彼らの思いに応えてくれる。
そんな華やかなムードから一転して、『白髏の舞』では静かに震える歌声。淡々と、しかし複雑なサウンドが悲しみを包み込むように天へ押し上げ、眩い光が会場に降り注ぐ。神々しく幻想的な世界の中で、胸を締め付けるギターサウンドが賛美歌のように送られた。そして、PENICILLINを代表する1曲『ロマンス』が始まると、鮮やかな音色が会場に再び色を宿す。誰もがサウンドに身を委ね、体を揺らし音を楽しむ。メンバー同士顔を見合わせ、広いステージで何度も激しく音をぶつけ合う。時を超え愛される名曲から最新のナンバーまで、まるで未散と歩んだ道を振り返るように送られた楽曲たちが鮮やかにステージを彩っていく。そして、未散の決め台詞「おぱ♥おぱ♥」でHAKUEIは煽りながら、最後は『FOR BEAUTIFUL MAD HUMAN LIFE』を花道として送る。楽器隊の激しく震えるサウンドをシャウトが鋭く切り裂き、伸びるサーチライトが会場を駆け抜ける。ただ激しいだけじゃない、心の奥深くへ入り込む、滑らかで繊細ながらも強い音に魅了されていった。

そしてこの日、HAKUEIから送られた「“THE END”ではなく“FOREVER”」という言葉。悲しい別れではない、この瞬間で感じた思いが永遠に残り続ける、そんな思いを感じとれる愛の詰まった祝辞ではないだろうか。PENICILLINとして初の豊洲PITは溢れんばかりの愛と祝福で彩られ、どんなライブとも代えがたい特別な夜となっていった。

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HAKUEI (Vo.) / MICHIRU

第二期 MASK

そして迎えた、MASKの最後の舞台。第一期から引き続き、未散・SANA・KAZUTAKE、そしてJIN(Vo.)とMINAMI(Dr.)の5人で送る第二期MASKの幕が上がる。5色のライトが照らすステージが纏う空気は第一期とは異なり、ポップで鮮やかなサウンドでメンバーを迎え入れる。5人は順にステージ中央でポーズを決め、第一期とはまた違う個々の魅力で早速ファンを魅了していく。光を浴びるステージで咲かす1曲目は『桜』だ。暖かく伸びやかな歌声、春風のように吹き抜ける音色が枝を伸ばし、5枚の花びらが1つの花を形作る様に、重なり合う5人の音が満開の花を会場に咲かせていった。

SANAのギターサウンドが導く旋律が会場を震わす、疾走感あるナンバー『Boys be ambitious』。突き抜ける音を操るように、JINの全身で引きつける煽りに乗せられて、舞台は一層盛り上がりをみせる。青いレーザー会場を駆け抜ける中、光を放つギターソロが会場を魅了する。MINAMIの激しいドラムサウンドが会場を揺らし、尽の歌声もまっすぐ空間を切り裂いていく。
そして、その熱量をさらに押し上げるように「全員で振りをしてほしい」と伝えながら始まったのは『世の中の日常で頻繁に起こる今ではごく当たり前とされている出来事』。
ライブはまだ続くが、MASKとして演奏するのはどの曲も最後だ。誰もが、連続する最後の瞬間を一秒足りとも逃さないように全身で音を受け止め、その景色を目に焼き付ける。会場後方まで両手を挙げ、ライブを楽しんでいる様子に胸を打たれた。KAZUTAKEも大きく飛び跳ね、未散もステージ前方で音を鳴らすなど、メンバーも全身全霊で音を奏で続ける。カラフルな照明は彼らの描く世界に合わせて変幻自在に色を変え楽しげに空間を照らし続ける中、会場には幸福に満ちた音が鳴り響く。

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KAZUTAKE (Ba.)



そして情景は切なげに移ろい『C』へと続く。震えるような歌声を、楽器の音が支える。しんしんと降り積もる音が描く景色は、MASKと過ごした時間を思い返すように聞こえた。しかし、切ない旋律はここで終わり。「もっと上げてくぞー!」と煽りと共に始まるのは『Dear Fool’s』。未散のギターから印象的に始まり、一層激しい音に導かれる。空間を切り裂くギターサウンド、重厚な音に操られるように誰もが体を揺らす。さらには『求めたゆえに残ったもの』へと続き、まだ物足りないと言わんばかりにテンションは上がり続ける。激しさを増す重低音にその身を委ねると、この瞬間のために生きてきた、そう思えるほどの熱が体の内側からとめどなく溢れ出す。現実とかけ離れた非日常に満ちた空間で、誰もが“仮面”を外し、本当の自分、ここでしか出せない表情をメンバーに向けながらライブを楽しんでいく。

MCでJINは、過去に未散が大病で命の危機に瀕した時の心境を振り返りながら、「生きていてくれてありがとうございました」と改めて感謝を告げた。そして、ここに集まったファンに向けては「愛せるときに愛せるだけ愛してください」と、MASK最後の日を噛み締めるように熱い思いをぶつけると、熱い歓声と拍手が会場から湧き上がる。
そんなやり取りから、第二期MASKのステージも終わりが近づいていることを誰もが感じていた。いつかは必ず終わりが来ると分かっていても、やはり寂しさを拭い切ることは出来ない。しかし、残された時間で出来る限りの“愛”を送り続ける。

そして始まる後半戦だが、やはり彼らにはしんみりとした空気が似合うわけもなく、続く『ローズ・マリー』では始まりからドラムサウンドを弾けさせ、その姿はクリスタルの様に眩い光を放ち、KAZUTAKEも勢いよく重低音を響かせながら会場を煽ると、溜め込んだ熱が爆発する。全員一体となってジャンプをすると会場は揺れ、誰もが思い思いの形で彼らに感謝と喜びを形にすると、その思いを受け取るようにメンバーも顔をほころばせる。ファンとメンバーだけでなく、メンバー1人1人もこの瞬間を確かめ合うように互いに目を合わせ、時に隣で並び音を奏でる。
しかしながら遂に迎えた最後の1曲。送るのは『未来への翼』。曲が始まると同時に銀テープが空に打ち上がり、彼らの音楽に合わせてキラキラと舞い上がる輝きに目を奪われる。JINも上手下手と駆け回り、客席では何度もウェーブが起こし、更にはファン同士で手を繋ぎ、MASKを通じて出会った奇跡を喜び合う。何度も何度も、メンバーに届けるように壮大な景色を作り上げる。ライブを作るのはメンバーだけではない。当たり前なことかもしれないが、彼らの音楽を通じて全員で作り上げる景色の美しさを再認識した。心打たれる美しい景色は温かな胸の高鳴りを残して夢のように闇に消え去っていった。

しかし、圧巻のライブの余韻も冷めやらぬまま巻き起こる大歓声のアンコールに応え、第二期MASKのメンバーは再びステージに現れる。アンコール1曲目はJIN曰く、「ヴィジュアル系界初の横モッシュを考案した曲」として、指定席もものともしない賑やかなモッシュで会場を沸かす『空』から始まった。最後の舞台はどれだけ音を奏でても、ファンもメンバーももっともっとと互いに求め合う。ファンの熱狂を全身で受け止めるように、メンバーも皆前に進み出る。カラフルな音色に合わせて表情を変えるMASKの世界に包まれ、喜びに満ちた音が鳴り響く。
当然、この日限りの特別なライブはそれだけでは終われない。続く『コールナンバー』の音色に合わせ、第二期メンバーのコールアンドレスポンスに続いて第一期メンバーを呼び込む。メンバー1人1人にこの日一番のコールが送られ、7人全員が揃った奇跡の光景を祝福する。そして、全員揃ったところで「MASK」コールが会場を埋め尽くす。
これが最後、しかし不思議と寂しさは無い。誰もが満開の笑顔を咲かせこの瞬間を楽しむように声を上げ、手を振り上げる。「愛せる時に愛してください」の言葉通り、皆が今この瞬間のMASKを全力で愛しているのが伝わってきた。最後の楽曲は、7人揃って送る『色鬼』だ。AOIとJINのツインボーカルで送る歌声は高く高く響き渡る。激しいサウンドに応え、この日一番のヘドバンが会場に風を巻き起こす。色鮮やかに染まるステージを7人は華麗に舞う。その姿はファンの1人1人と向き合い、この日の景色を胸に刻み込むように見えた。未散もステージ中央でギターをかき鳴らし、会場にいる全員に”ギタリスト未散”の存在をはっきりと見せつけてくれた。

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MINAMI (Dr.)



彼らの音楽は、自分自身も気づかなかった本当の自分を見つけさせてくれるように感じた。大きな7色の花束を送るように、温もりと優しさに満ちたライブは枯れることなく私たちの人生を彩り、同時にそれぞれの進む道にそっと咲き誇り足元を照らしてくれるだろう。
「THANK YOU」から「FOREVER」と、2日間にわたる祭典が幕を降ろした。しかし、決して終わりではない。彼らが生き続けている限り、そしてファンが彼らを求め続ける限り、いつかまた変わらない笑顔で再会出来ることを願い続けている。

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Writer:Day1/Yukie・Day2/藤村 栞里 Photographer : 菅沼剛弘・折田琢矢

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