20周年を迎え、2024年1月10日にベストアルバム「EVER BLESSING」を発売したPENICILLIN 千聖ソロプロジェクト”Crack6”
アルバム発売直後から始まった「20th Anniversary Best Album EVER BLESSING TOUR」今回はツアーの折り返しとなる1月20日の名古屋公演の様子をお届けする!
そして「EVER BLESSING」配信リリースも決定し、10月には恒例のCrazy Monsters(クレモン)も決定している!
この日の名古屋は寒空の下、しとしとと雨が降っていた。
しかし、会場に詰めかけたファンたちはすでにライブへの期待で高まっており、今か今かとメンバーの登場を待ち侘びていた。
開演予定時刻を少し過ぎた頃、照明が暗転すると場内はしんと静まり返る。
これから始まる熱い夜への期待感を煽るようなSEが流れ出し、手拍子に合わせてメンバーがステージへ現れる。ステージ上で円陣を組み気合を入れると、客席からは拍手と歓声が上がる。
一曲目の「Loveless」が始まった途端、一気に会場が熱を帯びる。勢いのあるサビからの始まりに、スタートからボルテージは最高潮。1フレーズを歌い終えたところで、会場を埋め尽くす観客を見渡しながら、一人一人を確認するようにうなずくMSTR。それに答えるかのように観客が手を伸ばす。
「いくぜ名古屋!飛ばしていくぜ!」
勢いをそのまま二曲目に突入。スピード感のある「電撃ミサイル2006」に会場も盛り上がりをみせる。サビの掛け声に合わせて飛び上がる観客たち。リズミカルにラップを刻んだ直後、MSTRのギターソロが始まり、ボーカリストから一転、ギタリストとしてのクールでかっこいい姿に変身する。休む間なく魅せつけられるMSTRのパフォーマンスは一瞬たりとも見逃せない。
続く「破壊不可能」ではギターのSHIGE ROCKSが手拍子を促し盛り上げる。「フリーダム!フリーダム!」の歌詞に合わせて観客がジャンプすると、ベースのTENZIXXも手をあげてかかってこいと言わんばかりに煽る。
最後のギターフレーズから間髪入れずに「Butterfly Effect」が始まると、メロディアスなサビにTENZIXXとの掛け合い、MSTRの挑発的なギターと目まぐるしく変わり、Crack6の世界観に引き込まれていく。
「Crack6です!名古屋、お待たせしました!」
MSTRの「Yeah!Yeah!」という掛け声に合わせて、コールする観客。ステージと客席に一体感が生まれる。「Break The Darkness」では、曲を口ずさみながら楽しそうにドラムを叩くJIRO 6。
今までの熱さからは一転して、メロディアスなイントロから始まった「Baby I love you」。MSTRの歌声に魅了され静かに聞き入る。この引き込むような緩急のつけ方も見事。
「Carry on」では思わず体が弾む。POPな曲調の中に、ベースで聴かせる低音のメロディが曲に深みを持たせる。
ここで照明が一転し、ステージは淡いブルーに包まれる。「Cool Moon」ではいつもギターを手に歌うMSTRもギターを置き、月明かりのような光の下、ジャジーな音に乗せて大人の色気漂う低音ボイスを響かせた。
曲の終わりと共に沸き起こる拍手。一瞬の静寂の後、客席からメンバーを呼ぶ声が響く。
「名古屋、いい感じですね。今回のツアーはね、大感謝祭みたいなものだと僕は言ってるんですけど、みんなに対してお礼をね。ただライブを演るだけじゃあれだし、僕たちからのプレゼントとして、一曲(動画を)録っていいよと。」
前回のライブの動画がSNSにアップされていたのを見ていたのか、これを聞いた観客からは待ってましたと言わんばかりの喜びの歓声。
「Crack6は振りのある曲も多いので、結構選ぶのに困るよねというのもあったんだけど。それを言ってるとキリがないので、俺は考えた。例えばChange The Worldとか、録りながら(振りを)やってもらうという、実験をね。ぼくら〜が♪Yeah!知らな〜い♪Yeah!みたいな(笑)これじゃ、ちゃんと撮れないよ、ブレブレじゃん!というみんなの苦情があったら考えます(笑) …ということで、今日はChange The Worldでやります! 」
客席からは「えー!」という笑いと悲鳴が混ざったような声が上がった。
「次のCYBER ROSEはmiya38ちゃんがボーカルを一緒に歌ってくれているのですが。miya38ちゃんがいないので、TENちゃんが代わりに歌ってくれていますが、みんなもmiya38ちゃんの代わりに歌っているような気分で。例えば、最後のサビのMY CYBER ROSE〜♪のところとかね、一緒に歌っていいよ?この胸で〜♪のところとか。(次の)今〜♪のところから俺が入るから(笑)一緒に歌ってもらってもね、ぼーっと見てもらっても…ぼーっとじゃ困るかな?(笑)まぁ色々な形で楽しんでください。じゃあみんなの心もあったまったところで、行きますよ!(笑)」と笑いで場をあたためるMSTRのノリツッコミはさすが(笑)
この流れからの「CYBER ROSE ~DECADE ver.~」。メロディにノリながら聴く人、サビを口ずさむ人、みんな思い思いに曲を楽しんでいる。
ギターソロから始まった「記憶の匣」では、一斉にみんながステージに手を伸ばす。伏し目がちに歌い出すMSTR。観客の振りは完璧。
「TOP GUN ANTHEM」ではMSTRがギタリストの本領を発揮。多彩なテクニックで観客を魅了する。
そしていよいよ始まった「Change the World」。イントロが流れ出した瞬間、全員一斉にスマホを構える。手を振ったり飛び跳ねたりとついつい身体を動かさずにはいられないメロディの中、一生懸命スマホをブレさせないように手を振る観客たち。撮影しながらでも一緒に盛り上がるんだ!というファン魂には拍手を送りたい。
Crack6からのプレゼント企画も終わり、ここからはいよいよ後半戦!
「Crack6はノリのいい曲をみんなで体感して、みんなで楽しもうって。後半のコーナーはそれに集中してやっていこうと思います。ここからは我を忘れて。我を忘れられる場所なんてそうないよ(笑)一心不乱に曲にノっていいって場所を提供してるからね!ぜひ楽しんでね、いいですか?!名古屋、”なごや”かには行かねーぜ!」
MSTRの名古屋ならではのダジャレも交えた煽りから「キラ☆キラ」が始まると会場のボルテージは一気に上がる。言葉の通り何かから解放されたかのように、ヘドバンをしたり拳を突き上げたりと会場はお祭り騒ぎ。
「OK!名古屋愛してるぜ!」
MSTRの言葉に応じるように、ますます盛り上がりは増していく。
ここで左右半分に分けたチーム対抗戦が開幕。真ん中から左はTENZIXXチーム、右はSHIGEチーム。TENZIXXが「名古屋勝つぞ!」と叫ぶと、TENZIXXチームのみんなから拍手。ベースでの煽りを受け、思いっきり声を出して叫ぶTENZIXXチーム。続いてSHIGEによるギターでリードしたSHIGEチームがさらなる盛り上がりを見せる。
「おい、なんか負けてるっぽいぞ!見せてやれ!」前回よりもさらにうなりを上げるTENZIXXチーム。そのタイミングでMSTRが「次はJIRO6!JIROチームは全員!(笑)」とまさかの全員指名(笑)マイクを向けられ、戸惑いながらも笑いを堪えてカウントダウンを始めるJIRO6。メンバーの盛り上がりも最高潮だ。
そのムードのまま「シンセカイ」「Crazy Poker Face」とCrack6の感謝祭は続いていく。「ワン、ツー、スリー!」の掛け声で激しくヘドバンする観客。全員がリズムを合わせて頭を振る様子は壮観な光景だ。ライブは終盤に差し掛かっているにも関わらず、疲れることを知らないかのようにどんどん熱さを増していく。「ラスト行くぞ!」とMSTRの叫びで、今日一番のジャンプを見せるファン。中央の台に飛び乗り、ギターソロを弾いたかと思うとそのままスタンドからマイクをもぎ取り歌いだすMSTR。最後はギターのネックを向けて一人一人に照準を合わせるかのようなお得意のポーズで客席を煽った。
演奏が終わりメンバーがステージから去るとすぐに前方から「Crack6!Crack6!」というコールが始まる。Crack6独自のアンコールだ。その声が届いたのか、今回のツアーTシャツ、パーカーに身を包み、TENZIXX、JIRO6、MSTR 、SHIGEの順で再びステージに姿を見せる。
アンコール一曲目はブルーの照明輝く「Shining Days」。太陽の光が差し込み、水中を照らすような光景の中、MSTRがしっとりとしながらも力強い歌声で歌い始める。
そのまま、今回のアルバムのために作られた新曲「EVER BLESSING」へ。「ボクの声 聞こえるか?いつまでも 歌うから」このフレーズが、今日のライブの中で一番力が入っているように感じられた。20周年を迎えたこのタイミングで、MSTRが今みんなに伝えたかった想いなのだろう。
アップテンポなミュージックで「名古屋!Crack6!」のコールで始まった「マリーゴールド」。タオルを回しながら煽るMSTRに続けと言わんばかりに、一斉にタオルを振りジャンプした。
散々暴れまくったにも関わらず、まだ収まらない観客の盛り上がり。一度目よりも大きなアンコールの掛け声で、メンバーはすぐにステージに戻ってきてくれた。
「色々20年間やってみて、いろんな出会いと別れと出会いもありつつ。さっきのShining Daysも初期の曲ではありながらも沁みるようないい曲だし、最新曲であるEVER BLESSINGも並べてみても全然引けを取らない、Crack6の根幹にある、未来に向かっていこうっていう力強さを感じ取れるような代表曲。」
「名古屋はね大好きだからさ、一瞬一瞬がとにかく愛おしい。この瞬間のこの雰囲気を大切にしたいと思ってるよ。コロナの時は声を出したくても出せなかった悔しさが、みんなにもあったと思うし、俺たちにもあった。歌いたくても歌えなかったと思うので。みんなで歌える曲で終わりたいと思います。」
「名古屋、ラストー!」という掛け声と共にドラムからはじまった「ZEROから始めよう」。SHIGEからMSTRへのギターソロのリレーはCrack6の見せ場の一つ。ラストのサビでMSTRが客席にマイクを向けると、全員の歌声が一つになった。
最後にメンバー全員が手を繋いで何度も深く頭を下げる。その時、ふいにMSTRがつぶやいた。
「名古屋、この夜を忘れるなよ」
大きな声ではなかったが、しっかりと聞こえたこの一言がとても胸にぐっときた。こんな熱い夜は、きっと誰一人忘れることなんてできない。今日のライブは記憶に深く刻み込まれ、これからの未来を照らす光になるだろう。
Writer:Yukie Photographer:森田 直希
<セットリスト>
- Loveless
- 電撃ミサイル2006
- 破壊不可能
- Butterfly Effect
- Break The Darkness –
- Baby I love you
- Carry on
- COOL MOON
- CYBER ROSE -DECADE Version-
〜Jam session〜 - 記憶の匣
- TOP GUN ANTHEM
- Change the World
- キラ☆キラ
- シンセカイ
- Crazy Poker Face
- SET ME FREE
En1
- Shining Days
- EVER BLESSING
- マリーゴールド
En2
- ZEROから始めよう
【RELEASE】
2024年7月31日(水)
Crack6 20th Anniversary Best Album「EVER BLESSING」配信リリース決定!!
https://lnk.to/NZQbtA
【LIVE】
Crazy Monsters Halloween Party 2024
10月26日(土) & 10月27日(日) 新宿ReNY
youtu.be/MiNBSgYa3EA
【2次先行受付中】
7月25日(木)21:00~8月4日(日)23:59
・イープラス:eplus.jp/crazymonsters/
・ローソンチケット:l-tike.com/cm/
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