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【本誌連動】NoGoD 団長✕摩天楼オペラ 苑 特別ボーカル対談完全版

:はいはいはい。リキッドルーム?

団長:あのときはクアトロ(渋谷クラブクアトロ)。

:そうそうそうそうそう。

:イベントはやってましたが、2マンといえばそれ以来ですね。

:すごい。

:浦和ナルシスのサカイさんっていう名物店長がいるんですけど、摩天楼オペラもNoGoDも、ナルシスから出てるバンドなので、ちょくちょく連絡とかはとっていて。
今回、 漆黒のシンフォニーっていうナルシスのイベントがあるんですけど、それに出た後に2マンとかもナルシスでやってよって言われていて。それで、やりましょうって言ってたんですけど、他のバンドさんの名前もその時出ていて。ですけどナルシスでやるなら、やっぱり、NoGoDだなっていうのもあって。
NoGoDと、摩天楼オペラならもうちょっと広くてもいけるんじゃないかって。それで、埼玉会館もしかしたらできるんですかっていうふうに提案して、 無理を言って押さえてもらった感じなんです。

団長:いや、俺らもずっとその、オペラとは定期的にやりてえなっていう。でも、お互いいろんなタイミングでなかなかできなくて、今回そのナルシスが、じゃあうち仕切るからやろうよって。
やったー!ってなって。多分お互いのお客さんが、お互いのバンドを見るのが結構久しぶりだったりする方も多いと思うんですよ。お互い今、一番脂が乗っているっていう…一番美味しい。この2品を見れるっていのはすごくいい機会だと思うし、あと、 日本のメタルシーンの中で重要な2マンだとは思ってるんですよ。

団長:感謝の意味を込めてではありますけど、それ以上に日本のメタルシーンにもう1回刺激を与えるカンフル剤みたいな2マンにはなると思います。
もちろん自分はニューメタルもメタルコアも、うるさい音楽は全部好きですけど、やっぱりそのメロディーを大事にしたメタル が1番好きなので、そこの良さにもう1回、気づかせるための2マン。

:いいね。

:企画っていうよりも、今一番脂に乗ってる2バンドを見て欲しいというのが素直な気持ち。

団長:やっぱ浦和ナルシスはバンドを見る目があるぞってこと。

:浦和ナルシスはヴィジュアル系のライブハウスなんですが、そこから出てきた2バンドが、なぜかメタルを武器に戦ってきたんですよ。

:そう10何年以上、生き残ってきた特殊な2バンドだと思うんですよね。ヴィジュアル系のシーンにとっても、メタルのシーンにとっても、どっちから見ても異色というか、 なんかそういう、10何年生き残ってきたこの2バンドが魅せるライブ。他では見れないし、他にはない力があるバンドのライブだと思うんで、そこもぜひ体感しに来てほしいです。

団長:そうですね、もしこれ(MAKE)をメタラーの方が手に取ってるんであれば、
2マンはPURE ROCK埼玉だと思っていただければ。なんとなくイベントの雰囲気を分かっていただけるかと。

:確かに、確かに。

団長:あと、個人的には、やっぱオペラのお客さんって、すごく上品な方が多いので、そういう方に我々みたいなちょっと粗けずりなメタルもたまにはどうでしょうっていうことを教えたいですし、逆にうちのお客さんにはやっぱオペラの重厚な世界観っていうものももっと知ってほしい。要は、お互いのお客さんにいいとこ見せるのはもちろんなんですけど、それよりもみんなが一緒になってシーンをおっきくしたいっていうのがあるので。

:はは(笑)

団長:もうこれ以上ガールズメタルバンドに、いろんなお客さんやおじさんたちを取られたら。

:そうですよ。そうそう。

団長:そう、悔しいんすよ。ガールズメタルが悪いとかじゃないんだけど、ガールズメタルの現場に行くと、メタルおじさんってこんなにいるのって。確かに 我々のところには、ヴィジュアル系のお客さんでもなんとかうまく順応しようと頑張ってきてくれるメタルおじさんはいるけど、少なくて。

:いるはずなんだよね。

団長:いる。メタルおじさん、あんなにいるのに、レジェンドとガールズメタルにしか興味を持ってくれないのは悔しいので。

:確かに。我々の音楽でシーンをでっかくしてね。「すいません!今まで」って。

団長:言わせたい。

:ヴィジュアルメタルっていうものがもう定着した気がするね。 シャウトをメインにした重い音楽をやるバンドがどんどん今のメインになっていて。多分僕たちがやってるこういうメロディーをメタルに乗せるタイプのバンドは、もうなんか主軸ではなくなってきてるんですよね、メタル業界でも。
それはなんか感じています。だからこそ、僕たちが踏みとどまらなきゃなっていうふうに思っています。

団長:そう、やっぱメッセージを伝えたいですよ。
それは別にシャウトだから伝わらないとかではなく、別にラップだって伝わると。実はメタルで音圧に負けないようにメロディーを歌うのって、非常に難しいことじゃないですか。それを我々はやっているし、だからこそ、いいものが作れているという自負もあるので、やっぱそういうバンドがまた増えてほしいなっていうのは思います。実際ヴィジュアル系っていう俺は 言葉自体が今はもう死語になりつつある悲しい現実というか、自分たちがお世話になったフィールドなので大事にしていきたい気持ちはあるんですけれども…。やっぱ世の中のメインストリームではとっくにもうないですし。だから若者が入ってくる機会もないし、新しい層が入ってくる機会もない。やっぱりヴィジュアル系のエンターテインメント音楽よりも、もっといろいろなクオリティのものが、コンテンツが溢れてる時代で。それでも、 じゃあ自分たちのやってるものが素晴らしいっていうことを思わせられるかっていうのは、もう本当に覚悟しか…気合と覚悟しかもうないんですよね。少なくともやっぱりこの2バンドはそれを共通して、同じベクトルを持ってるとは思うので。
あと、自分たちに憧れてってよく聞くじゃない、結構若い子と対バンするとさあ。

:あー、言われる(笑)。

団長:高校生、中学生の時聞いてました。コピーしてましたって言われるじゃん。

:言われる世代になったねぇ。

団長:すごいことだと。バンドマンにそういうふうに支持していただける。

:確かに嬉しいです。

団長:でも、もっと一般の人にも支持してほしいぜ!
K-POP聴いてるけど、たまに摩天楼オペラのこと聴くぜみたいな、そういう時代になってほしいんですよね。やっぱりメディアでもっと広めて欲しい。今回MAKEさんがあるから我々対談させていただいてますけど、これがなければ対談する機会なんて全然ないしね。

:今やろうってなったらYouTubeでできちゃうから。メディアから企画してもらうってなかなかないよね。

団長:メタルもヴィジュアル系も、熱心に今プッシュするジャンルではきっとないんですよ、今の音楽業界では。でも 20年近く我々が思ってるのは、これが1番かっこいいよねって思ってる、このやばさ(笑)

:確かに。

団長:それはやっぱ見てて思いますし、それをお客さんが共有してくれてる。ただ、なかなか知ってもらえる機会がないんですよ。こんなにいいものをやってるのに。この2マンでそれを足がかりにしたいですし、フィールドをもっと広げていきたいです。

:それはもちろん!

団長:それは、お苑さんがめちゃくちゃ、ずーっと熱い!熱いんですよ。そこは!

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