2024.07.04
【本誌連動】夕霧(DaizyStripper)×高橋尽(HERO)×ぶう(えんそく) 無限あいこツアー開催記念 ボーカル3すくみ対談 完全版
同じ時代を生き抜き、切磋琢磨してきた3バンドが東名阪3マンツアーを決行!
間違いなく面白いこのツアー、来ない理由ありますか?
(ぶうさんが遅刻の為、高橋 尽さん、夕霧さんのお2人のトークからスタート!)
夕霧 まさかのぶうさん、どうした。
高橋 尽 ね。困っちゃうな。
──まあ、そのうち気づかれるでしょう。
高橋 尽 twitterに書こっと。
夕霧 (笑)。
──元々この3バンドは仲良かったんですか。
高橋 尽 全然全然。普通に話しますよ。よく一緒になってたんで。
夕霧 それぞれのバンドが結構仲良くて。DaizyもHEROとめっちゃ仲良くて同期だし。えんそくさんとも2マンを東京で2回やって、2回ともめちゃくちゃ大当たりっていうか。えんそくと2マン超楽しいねってなってたら、HEROとえんそくも仲良いらしいと。3バンドともライブ超楽しいから、じゃあ3マンやらない理由ないよねって。
で、東京1本で終わらせるのもったいないから東名阪ぐらいでやろうと。どこが主役ってわけでもないから、3本とも3バンドが主役で やろうよ。じゃあ、タイトルどうする。ってなった時に、ぶうさんが「じゃんけんをモチーフにしてグーチョキパーでいい意味で無限あいこで終わる感じのツアーにはしたいね」って、めっちゃいいタイトルっすねって。
──めっちゃいいタイトルの話聞きたいな。
夕霧 (笑)。
──そろそろ気づいてくれないかな(笑)。今お伺いしつつ、気づくことを願って進めましょう。
今回のツアーが企画されたきっかけについて、お2人からお聞かせください。
高橋 尽 これ最初持ってきたの、俺知らなかったんすよね。誘われたけどどう、みたいな感じじゃなかったかな。
夕霧 HEROで連絡係はSARSHIくんだったね。
高橋 尽 うんうん。まぁ鉄板なんで、この3バンドだったら。
夕霧 (笑)。確かに間違いないね。
高橋 尽 間違いないんで。みんなのお客さんも全員楽しめるでしょうっていう。 間違いないから、やらないっていう選択肢はなく、即決しました。
──皆さんとしては仲が良い、2マンが良かったという話でしたが、お客さんの反応的にもこれはいけるんじゃないかって感覚はありましたか。
高橋 尽 HEROとDaizyのお客さんはめちゃくちゃ混ざりいいんで。
高橋 尽 HEROファンだし、Daizyファンみたいな人も多くて。えんそくはえんそくでHEROは混ざりがいい。Daizyもそうなの?
夕霧 うん、そう。似てると思う。すごく。
高橋 尽 だから、まあまあ。どっちの要素もHEROはあるんで、 なんかイメージ。勝手なイメージです。
──ファンからしても、好きなバンドが集合して、こういう企画をやってくれるのは嬉しいと思います。例えばどちらかを好きでも、それをきっかけに好きになる可能性もあり、一粒で二度美味しいみたいなイベントだなって思いました。
高橋 尽 本当に全バンド楽しめるのは間違いないと思う。似てるわけじゃないんですけど、HERO好きならえんそくも好きっしょとか、Daizyも好きっしょとか、その逆もしかりだと思うんで。全バンド楽しんでもらえるイベントには間違いなくなると思ってるんで楽しみです。 お客さんにも楽しみにしていてほしいです。
──お2人の話を聞いて、歌や演奏だけじゃなくてトークも楽しめそうだなって印象があるんですけど。
高橋 尽 そうっすね。これはもうトークの戦いと思ってるんで。僕は(笑)。
一同 (爆笑)。
夕霧 尽もぶうさんもトーク力も正直バケモンなんで。僕は僕で違った角度からバケモンなんで、 多分MCだけでも3バンドめちゃくちゃ面白いと思う。
高橋 尽 確かに。
──オープニングトークありと告知もされていたり、結構トークもメインなのかなっていう風に感じました。
高橋 尽 トーク、MCで比べてほしいっすね。
夕霧 やだなぁ(笑)。
高橋 尽 そこのみでちょっと比べていただけたらなと(笑)。
──もうすでにすでに楽しみ。
高橋 尽 紙面の方にもじゃあ誰が1番面白かったのかって最終的に書いていただいて(笑)。
夕霧 やりづら。
高橋 尽 もうぶうの負けは確定なんだけどね(笑)。
夕霧 いやぶうさんも相当面白いよ。
高橋 尽 いやもう今日。今日いない時点でもう負けでしょあの人。
夕霧 確かに今日は正直一敗スタートだな。
──例大体同期、同世代の中、お互いのバンドをどう思っているんでしょうか。
夕霧 HEROは元々、2007年同期結成。一緒に切磋琢磨もしたし、HEROが活休した時も見に行って、俺めっちゃ泣いたし。それまでの10何年間の活動の中で、1番対バンしたのは、HEROなんじゃないかなと思ってて。思い出たくさんあるし、東京だけじゃなくツアーの地方とかでもあったし。本当にね、ライブ力マジエグいから、見てても楽しい。
で、えんそくさんは言ったら最近なんですけど、ぶうさんの引っ張っていく力と、曲がもう1曲1曲、完全にアトラクションなんで、ジェットコースターの曲もあればゴーカートの曲もあったり、1曲1曲に必殺技1個あるみたいな。それが結構、他になくて。強制的に巻き込まれる楽しさみたいなのがもう結構癖になる。
でもどっちもリスペクトしてるからこそ、めちゃくちゃ楽しみですね。混ざり合った時に。
──尽さんはいかがですか。
高橋 尽 そうっすね。今言われてみて思ったけど、確かにDaizyと1番対バンしたのかな。
圧倒的な曲の力と歌の力があるんで。ハイトーンだし、羨ましいなって部分も。
だから頑張って俺も高くなんなきゃなみたいなので、自分も徐々に徐々に曲をアップしていく、みたいなこともありますし。
えんそくも、 さっき夕霧さんが言ったようにパンチ力すごいんで。ガタイいいじゃない。でかいんでね。
夕霧 こら(笑)。
高橋 尽 やっぱえんそくってだいぶオンリーワンなバンドなんで。そこに対抗するにはどうすりゃいいの、みたいなところで。じゃあMC頑張んないとね。
夕霧 頑張んなくても十分だから大丈夫だよ(笑)。
高橋 尽 それぞれが持ち味が違うけど、なんか混ざり合って、不思議な感じっすね。そう考えると。
──今回のツアータイトル「無限あいこツアー」のコンセプトについて、ちょっと洒落が聞いたタイトルになってると思うんですけれども、コンセプトについてもお聞きしたいです。
夕霧 さっきちょっと話したんですけど、この3バンドの共通項ってとにかくライブが楽しいだと僕は思ってて。ツアータイトルで、ぱっと見て「あ、すげえ3バンド楽しめる東名阪なんだよ」ってのがわかるようなタイトルにしたいってのを俺とぶうさんとSARSHIくんがいるグループLINEで話してて。で、ぶうさんが無限あいこでグーチョキパーって感じでどうでしょうって言ってくれて。アー写も「グーとチョキとパー出してる人がいて3バンドでやり合ってるけど、決着つかないよね。だって、全バンドとも面白いんだもん。」みたいな感じで撮って。
──今回のアー写も撮り下ろしなんですね。
夕霧 HEROと2マンがあったんですけど、その時にぶうさんが遊び来てくれて撮りました。
高橋 尽 しかもなんか退院したてじゃなかったっけ。
夕霧 退院した日とかだったね、確か。骨折しちゃって、たまたま退院した日にそのまま病院から直行できたみたいな(笑)。
高橋 尽 だからその写真、退院したてほやほやっす(笑)。
──この3マンを経て、今後バンドとしてこうなっていきたいという思いはありますか。
高橋 尽 HEROは活休もあって復活したけど、コロナで全然活動できない期間があった。他のバンドよりも勢いがちょっとなくなっちゃってるんで、HEROを知らない人にも見てほしくて、 若手との対バンをめちゃくちゃ増やしてるんすよ、今。コロナ禍で頑張ってきた若手のバンドのファンを根こそぎ奪おうっていう(笑)。
結局やること変わんないと思ってて。HEROが以前売れてた時も、対バンで取ってたんで、同じ作業をすればいいだけ。知らない人に見てもらおうって今考えてます。
──それは自信もあるってことですね。もうどんどん、どんどん取っていこうみたいな。
高橋 尽 ライブに関して、HEROは盛り上げる力が強いと思うんで。今の若手のファン層から、どういう風に映るのかだけかなって思ってます。
──夕霧さんはこの3マンに加え、今後バンドとしてどうしていきたいみたいな、ありますか。
夕霧 DaizyStripperは6月5日に川崎CLUB CITTA’で17周年ライブをやって思ったんですけど、5人のメンバー全員が風通しよく、ストレスなく楽しいって思えるような環境づくりをキープすること。17年ぐらいやってると、それぞれ事情があったり、背負ってるものが年々増えてるから、バンドだけに100%自分の人生全別途できる人もいればできない人もいる。そういう人が出てくるとなった時に上手にバランス取っていこう。みんなが笑顔でバンド活動できるように、バランスを上手にとっていくことが今は1番大事かなと思ってて。なので、この3マンはDaizyのメンバーも楽しみにしてくれてるので、ポジティブな意味で詰め込みすぎないようにしようと思ってて。
とはいえ、上を見てないわけではもちろんないから。コロナで動員とか3分の1くらいになっちゃったけど、一時期は。
でも緩やかに周年とかも戻ってきてる。懐かしい顔も新しい顔もたくさん見たし。今、未来がまた楽しみだなって。やっと素直に言えるような状況に戻った気がしてるので。さらにステップアップするための3マンになるといいなと思ってますね。Daizyだけじゃなくて、その3バンドとも。きつい言い方すると、ファンを取り合う時代じゃなくて分け合う時代にしたいと僕はずっと思ってるんで。ロック系のバンドとか特にそうじゃないですか。 あのバンド武道館行ったから俺も武道館行こうぜつって。それでお互いサポートし合って、切磋琢磨し合って一緒に武道館行きましたみたいな。ストーリーも綺麗で、涙出るような。ビジュアル系も言い方難しいですけど、そうなっていくといいなと。
──昔のライブだと、自分の見たいバンドが終わったら捌けてごそっといなくなることが結構あったイメージなんですけど、最近だと全部見て帰る印象を受けています。バンド側から見て、変わってきたなっていう実感はありますか。
夕霧 尽はわかると思うけど、俺らが始めた2007年の頃はむしろ今と全く逆で、前の方ぎちぎち、後ろの方スカスカみたいな。 でも手伸ばしたら指輪とか持ってかれるみたいな。
死ぬほど手取られるとか、指舐められるまであるみたいな。そういう時代にスタートしたんで、僕らは最初の頃、それが当たり前だった。手伸ばしとけばいいよね、Aメロの振り付けも手伸ばしときゃいいんじゃない。食いつかれるからそれが振り付けになるでしょって時代もあったんですけど。今は手伸ばしても、掴まれないわけじゃないけど。あの人掴んだよねみたいな、悪目立ちしたくないみたいな子が増えちゃった気がしてて。
前がスラッとしてて、後ろがぎちぎちになっちゃったっすね。いつの間にか。
──確かに最近のソールドに近い公演とかだと、もっと前詰めてくださいってアナウンスが多い印象はありますね。
高橋 尽 確かに、確かに。
夕霧 それが良くも悪くもで。どっちが正解とかではないけれど。逆ダイの曲の時とかだけ、みんなめちゃくちゃガーって前詰めてくる感じ。
あれをデフォルトでずっと最初から最後までそれでいいのになってこっち的には思うんですけどね(笑)。
──活動されてきた17年の中でヴィジュアル系の音楽シーンは確実に、いい面も悪い面も色々変わってきてると思います。その中で長く続けられてると、芯の部分、伝えたいものは変わってなくても見せ方とかやり方を変えたりなど、バンドとしても変化はあるのでしょうか。もしくは何も変えずに貫いているのか。
高橋 尽 人それぞれでしょうけど、うちは長い割には仲いい感じ。なんだろうな。(長く続けると)仲悪くなるんすよね、基本的に。
だけど、うちが続けてられんのは別にそんなこともないからかなって感じっすね。 やってて楽しいし、ぐらいの感覚。ずっと。
──基本的にバンドの見せ方はあんまり変わってないと。
高橋 尽 そうっすね。あんま変わってないけど、 変えてった方がいいのかなとも思いつつ。
ただ人間性は変わんないんで。やることが変わったとしても、実際変わったって気づかれないと思うんすよね。
俺が言うことなんてあんま変わんないんで、殺すぞとか、そういうことばっか言ってるんで(笑)。
──(ぶうさんから)今行きますって連絡きました。
夕霧(笑)。
──実際、ライブとかで誰か遅れてきたりとかってあったりするんですか。ライブは皆さんちゃんと来るんですかね。
高橋 尽 時間ミスっててメイクだけして私服で出たことはありますね(笑)。
リハ出ないんで、僕基本。でも最近サウナ知ってからは出れるようになったんですけど、
──それはライブ前に整えば声出るみたいな?
高橋 尽 なんていうんだろうな、2日酔いで動けないみたいな感じだったんで。
サウナで酒が抜ける(笑)。
──すごくバンドマンって感じします。
高橋 尽 もう全然ベホイミぐらい回復しますよ。全快ではないですけどね(笑)。
全然載せてもらって大丈夫ですよ。うん。
ぶう 大変申し訳ございません。皆さん大変申し訳ございません。えんそくのぶうです。