——苑さんは最初からJenivaの時から比較的メイクとかもされてたんですか?
苑:Jenivaの最初の頃はノーメイクで。Jenivaの後期ががっつりメイクになって段々変わっていったんですよね。
——そうなんですね、初期の頃の写真を検索してもあんまり見つからなかったので知りませんでした!
団長:俺の知ってる時はすっぴんだったかも。
苑:あー、そっかぁ。
団長:お苑さんはスタイリッシュな 格好してて。当時、メタルバンドってのは、ベルボトムに柄シャツに…。
苑:(笑)。それいつよ。
団長:でも対バンそんなんばっかだったじゃん!
苑:ちょっと年齢が上の人たちが多かったしね。
——メタルのイメージでいうと革ジャンで、見た目で言うと髪も。(ロン毛でくねくねという手振り)
苑:あー、ソバージュみたいな。はいはいはい。
団長:でも多分今ぐらいの髪の長さで、黒い、スッとした服着てて。
苑:あ、そうだったかもしれない。
団長:で、ずっとお苑さんはおしゃれだなと思って。俺、覚えてるもん。ヴィジュアル系とかやったらいいのにつったら、「いや、でも、俺はやっぱメタルが」って言ってて。
苑 :(笑)。
団長:じゃあ、すいませんつって、俺は先にヴィジュアル系シーンに足を踏み込んで。でもすぐだよね。
苑:そうそう、その後すぐ。
団長:合流したっていうか(笑)。
苑 :1、2年後に、もうヴィジュアル系だったんで。
——苑さんは当初からメタルでも、メロスピをやられてたんですか?
苑:えっと、メロスピ度は高かったですね。Jenivaが。
——メロスピは海外ではTHE・メタルな雰囲気の人が多いですよね。日本でメロスピのバンドって他にいますか?
苑:いや、もう、X(X JAPAN)ですよ。やっぱり。
団長:まあそうだね。メロスピ、メロディックスピードメダルだったら、そうだね。
苑:高くて速いっていうのが、やっぱり正義だったから。
——確かにそうですよね。ハイトーンで速いのは絶対みたいな。
団長:やっぱり日本人は極端なものが好きなんで。 高い、速い、でかい。
苑:(笑)。
団長:その辺がやっぱね。
苑:音が爆音とかそういうのがね。
団長:そう。バスドラムもそうだけど、 でかいってのはやっぱり正義だったな。
——今日もいろいろとお話いただいていますが、団長さんから事前に聞いた話なんですが、飲むと、クールな苑さんが結構熱く語られるという話を聞きましたが、どうなんですか?
団長:お苑さんずっと熱々、熱盛ですよ
苑:(笑)。
——クールな感じじゃなくて、結構熱く!?それは、メタルについてのお話ですか?それとも音楽全般?
団長:音楽全般というか、アーティストとしてのスタンスがもう熱々ですよ。常に!
苑:お互いだと思うけどね。
団長:いや、俺とか、あんまり、そういうことを言うのをちょっとためらってしまうところが…。
苑:えぇ、それは嘘(笑)。
団長:MCでは喋りますけど、中身空っぽなんですよ。お苑さんはちゃんと端的に熱いものをぐっと出してくるんで。
でも、年々、ステージングとか、歌い方とか見てても、やっぱ熱さが増してる。
苑:本当?
団長:なんて言うんだろう。内面に込めた熱さが、すごく高まってるというか、ヒートアップしてるというか。
苑:あー、それは嬉しいですね。素直に嬉しいです!
団長:それは感じますね。やっぱりすげえなと思って。
未だに定期的にライブとかを見させてもらうと、年々エモーショナルに。
苑:そこは確かに昔の方が型にはまっていた感じはあるかも。
団長:クールな感じはあったけど、うん、より熱いのは感じますね。
すごいなと思いますよ、本当に。
苑:お互いメンバーチェンジっていうのを乗り越えてきてるから、そこが、自分が意識してなくても、強まってるよね。やってやる!っていう感じ。
——ちょうどそれも聞こうと思っていました!お2人ともメンバーチェンジとか苦しい時期もたくさんあると思うんです。そこは共有して乗り越えようぜみたいな、 そういう話はされますか?それとも話さないけど、お互いなんか支え合ってるみたいな。
苑:そりゃそうですよ。脱退のことをニュースとかで見て、「おし、頑張れ!踏ん張れ!」ってもちろん思ってましたし。
団長:会えた時は「てぇへんだな」みたいな話をして。 でも本当に、うちらは 数少ないフロントマンがバンドをちゃんと引っ張っていくスタイルのバンドだと思うんですよ、お互いに。
——ボーカルでフロントマンでやられてますもんね。
団長:かじ取りというか、色付け。そうバンドの色付け。
苑:リーダーっていうところですね。
団長:そこはやっぱ、お苑さんは、結構大事な時期とかに、メンバーのチェンジがあったりとかして、本当にすごく毎回大変そうだなと思って見てたし。
苑:そうだよね、それはね、すごい大変だった。
団長:でも、やっぱ、摩天楼オペラっていう、その屋号がすごく、魅力的だからこそ、良いプレイヤーがどんどん合流して…ってのは見てて。やっぱ、人徳って大事だなって。
苑:(笑)
団長:そばで見たら、よくあれだけいいプレイヤーを集めるなと。今なんかまさにそうですけど。
苑:いやほんと、皆さん上手いよね(笑)
団長:ちょっとちょっと(笑)。人ごとじゃないよ(笑)。
いや、すごいっすよ、今のオペラは。もちろん本当にずっとオペラは、近くで見てきたつもりですけど、今のオペラはまたいい意味でぶっ壊れてますね。
苑:いや、本当に今まで培ってきたものを一旦壊しつつも、若手の入ってきた2人が摩天楼オペラらしさもちゃんと追求するんですよね。だから新しいバンドっていうよりは、やっぱり摩天楼オペラになってる。
団長:ちょっとメロスピ超えたよね。
苑:そうそう。あれはね、本当に若い世代がいたからこそなり得た。
団長:すごい!
苑:うん。
団長:メロスピの先を今、見ている感じがする。
——私もヴィジュアル系好き、メタル好き、メロスピ好き言ってきたんですけど、摩天楼オペラさんは、また新しいジャンルだと感じています。メロスピなんだけど、メタルもヴィジュアルも突き抜けていてその先っていうところに来ているのでは!?と。
YouTubeのコメントでも「なんで摩天楼オペラが紅白出ないんだ!」って書かれてるくらいですよ。
苑:(笑)。
団長:お!出てほしいね。紅白。
苑:そうね、言われるけどね。出れるもんなら出たいですよ。
団長:いつだって出たいよね。紅白なんて。
——それはまたちょっと違う大きな力がね(笑)。
ちなみに、NoGoDの団長さんから見て、摩天楼オペラってどういうバンドですか?
団長:これは言ったらオペラーさんがいやいやいやって言うかもしんないけど、同期とか仲間って、世代的にもだいぶ減っては来ましたけど、やっぱまだ結構頑張ってる同年代、同期の人間いっぱいいるんですよね。いわゆる同じ環境で育ってきた兄弟っていう括りのバンド。俺は摩天楼オペラしか知らないんですよ。あとDELUHIかな。今いないけど。でも、オペラが一番近いかな。
苑:いや、だって、ナルシスのレーベルからお互い1枚目出してて、なおかつメジャーデビューしたらキングレコードでまた一緒っていう。これはね、すごいよね。
団長:そんなにめちゃくちゃよく対バンしてたかってわけでもないんですけど、なんかずっと、血の繋がった何かを感じてるんですよ、個人的には。
苑:感じてます。こちらも。
団長:だからずっと目が離せない。
——苑さんから見て、NoGoDさんはどういうバンドですか?
苑:一番初めの印象がとにかく強かったんで。ヴィジュアル系に出て、エンタメ力爆発させて、しかも自分のやりたいメタルを武器に、とにかく登っていったんで。だから、ずっとその印象が変わらないですね。エンタメバンド、エンタメ集団のイメージに加え、新しいメンバーが今入って、ここでぐっと若い音楽性も入ってきて。またここで1回り、2回り大きくなっていくのかなっていう風に今見てます。
団長:親心(笑)。
苑:(笑)。